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単コイルプローブ
初期の航空機の検査で使用されていた測定器類には、Magnaflux ED-500およびED520、Foerster Defectometerなど(ブリッジ回路タイプではなく、共振回路タイプを使用した測定器)がありますが、これらすべてには、単コイルプローブが使用されていました。プローブに装備された単コイルは、特定の値で回転します。その他のコイルは必要ありません。最近では、Hocking LocatorやFoerster
Defectometerの新モデルが発表され、このタイプの測定器は、現在でも広く利用されています。ブリッジ回路タイプの測定器でこれらのプローブを使用する場合、バランスコイルが必要になります。バランスコイルは通常、ケーブルコネクタや個別のアダプタに取り付けます(図1参照)。

図1
プローブのインダクタンス値がバランスコイルの値に近くなると、問題が発生して測定器のバランスが不適切になる場合があります。異なるメーカーの場合は、発生確率が高くなり、最終的にパフォーマンスが低下(雑音または感度の低下)するか、応答しなくなってしまいます(信号の飽和)。
ブリッジ型プローブ
この構成の場合、プローブのコイルは電気の「ブリッジ」に配置します(図2参照)。測定器はブリッジ回路で平衡を取り、その平衡の変化は信号として表示されます。
図2
この配列では、同じコイルで渦流を励起し、欠陥(またはその他の変化)によって発生したインピーダンス変化を検出します。このコイルの配置は、ほとんどすべての測定器に適用できます。
反射型プローブ
このプローブは、送受信プローブまたはドライバピックアッププローブとして知られています。コイルを測定器のオシレータ(ドライバ)に接続して渦流を励起します。
図3
プローブに戻ってきた信号は、ピックアップと呼ばれる別のコイルで検出されます(図3と4参照)。インピーダンスプレーンを持つ装置や旧式モデルの大半が、ブリッジモードと反射モードの両方で動作します。
図4
ブリッジ型と反射型
プローブを選択するときは、ブリッジ型と反射型のどちらを選択したらよいか、しばしば質問を受けます。しかし、それは検査の内容によって異なります。まず、両方のシステムを比較することが重要です。
感度:反射型プローブの方が感度も高く、特定の周波数に「調整」されている場合は顕著ですが、平均的な差異は6dB程度です。それによって信号が2倍になるのは事実で、測定器でこのレベルまで簡単に感度を増すことができるため、さほど重要なことではありません。しかし、用途によっては、この増加が歓迎されることもあります。
周波数範囲:反射型プローブでは、ドライバとピックアップコイルの平衡を取る必要はありません。これは、反射型プローブの周波数範囲が広いためです。ドライバで渦流が励起されている限りは、ピックアップコイルで検出され、信号を表示します。周波数によっては、あまり有効な情報ではないかもしれませんが、プローブは機能します。
ブリッジ型プローブは、旧式の測定器で使用され、周波数範囲も制限されています。これは、他のアームを使用して電気のブリッジと平衡を取る必要があるためです(XおよびR制御)。最新の測定器では、ブリッジに固定式の精密抵抗器が付属しているか、固定式の変圧器が内蔵されています。「機械的な」調整を経ずに信号を電気的に処理するこうした機器は、幅広い周波数範囲に対して平衡を取るための優れた機能を備えています。
ドリフト:プローブのドリフトは、多くの場合、コイルの温度の変化によって発生します。環境温度の変化やオシレータの電流の熱、あるいはその両方によって発生する場合もあります。線径やフェライトなどドリフトを低減するための設計パラメータもありますが、このような問題を回避するためには、反射型プローブが最適です。
反射型プローブでは、ドライバの電流は、ピックアップコイルに流れません。対象物から返される磁気が弱いため、ピックアップコイルに流れる電流量が低下します。プローブは、種類(ペンシル、スポット、リング、ボルトホールなど)が異なっても、ブリッジまたは反射プローブが大半を占めています。ただし、反射型プローブは、製造が難しいため高価になります。
アブソリュートプローブとディファレンシャルプローブ
これらは、混乱している部分もあります。表示された信号が上下に動いたり、数字の8のような形になった場合、「ディファレンシャル」プローブと呼ばれることが多いようです。これは、連続した欠陥を2つのコイルで感知した場合に起こります。両方の検出コイルがプローブの表面にある場合、コイルによってリフトオフが補正されるため、結果的にラインは表示されません(図5参照)。
図5
それに対してアブソリュート表示は、1つの検出コイルのデータのみで構成され(図1~4まで参照)、1本のリフトオフのラインは、ほぼ水平の状態から上方に移動します。
また、ブリッジ回路などのようにコイルの接続が異なる場合を指して「ディファレンシャル」と呼ばれることもあります。このように呼ばれるのは、プローブが反射システムや2つのピックアップコイルを使用する場合は、接続も異なることが問題になるためです(スキャナ駆動のボルトホールプローブなど)。この場合、2つのピックアップコイルは相互に近接して配置され、ドライバコイル内に装備します(図6参照)。
このような混乱を避けるには、必要に応じてブローブの指定をブリッジ―ディファレンシャル、ブリッジ―アブソリュート、または反射―ディファレンシャル、反射―アブソリュートと指定することです。表示される信号が重要なので、その表示に従ってこの説明を確認してみると、参考になるでしょう。
図6
シールドプローブと非シールドプローブ
プローブには通常、シールドと非シールドの2つのタイプがあります。ただ、シールドタイプの方が需要は増えています。シールドは、コイルで生成される磁場をプローブの物理的なサイズ以下に制限します。また、さまざまな材質のものがあり、最も一般的な材料は、フェライト(酸化鉄製のセラミックなど)、Mumetal®、軟鋼です。
フェライトは、磁気が通過しやすいためシールドには最適ですが、導電性には優れていません。これは、シールド内での渦流の損失がほとんどないことを意味しています。軟鋼は、損失が大きいにも関わらず、スポットプローブとリングプローブに広く利用されています。その理由は、加工が簡単なこと、それにフェライトはサイズや形状に制限があるためです。Mumetal®は、薄い膜状になるためペンシルプローブに使用されます。ただし、フェライトに比べて効果は劣ります。
シールドには、いくつか利点があります。1つ目は、たとえば先端部など形状の変化に合わせてプローブを移動する(または近づける)ことができ、間違った表示がない点です。2つ目は、干渉を最小限に抑えながらプローブを鉄製のファスナーヘッドに接触させることができる点です。3つ目は、小面積に強力な磁気が集中しているため、小さな欠陥の検査が可能な点です。
それに対して、非シールドプローブでは磁場が広いため、内部により深く浸入することができます。リフトオフに対する耐性もわずかに強くなっています。非シールドプローブは、鉄製の物質(鋼鉄)の表面の割れ検査、特に計器を使用した場合にお勧めです。その理由は、感知領域が小さいため計器の反応が遅くなり、シールドプローブからの信号が通常のスキャン速度で表示できないためです。
アダプタ
測定器で使用しているコネクタと異なる種類のコネクタでプローブを接続する場合は、アダプタが必要です。アダプタは、入出力に合わせて接続と配線が施された2種類のコネクタで構成されています。通常は、測定器の入力側に配置された小型の本体に収納されています。また、ケーブルアダプタの場合は、プローブ本体にあるコネクタに接続します。測定器の配線によって、ブリッジと反射の両方のプローブに、同じアダプタを使用することもできます。それ以外の場合は、2台の個別アダプタか、もしくは切換え可能なタイプを用意します。
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